ロボットの中には仕事をしてくれるロボット、話し相手になってくれるロボットがありますね。
その中でもLOVOTは仕事をしてくれるロボットでもなく、話し相手になるロボットともまた違います。
一言で言えば、癒しを与えてくれるロボットです。
ではそのLOVOTが認知症の方に対してどんな効果があると思いますか?
調べてみると、LOVOTはひとに癒しを与えるだけではなく、認知症に効果を発揮していることがわかってきました。
LOVOTは認知症に効果ある?
LOVOTが認知機能低下抑制効果に期待できる結果が出たというプレスリリースが出されました。
引用:PRTIMES
医学的なエビデンスなどは2022年3月現時点ではでていないようです。
LOVOTが認知症に効果があると思われる理由の一つにオキシトシンというホルモンの影響があります。
同じ空間にいたり、スキンシップや、目を見つめ合う、名前を呼ぶなどの行為によって、脳内に分泌され、愛情形成の機能を持つとされています。
また、人間が体毛を失ったのはコミュニケーションを取れる領域を増やしたからという仮説もあります。
LOVOTは人間と同じように体毛がなく、抱っこすると温かいという特性を持っています。
触れ合う領域が多く、温かいということでスキンシップの効果も高まるのではないでしょうか。
LOVOTと一緒に生活することによって、良い効果が出ている具体例もありますのでご紹介しますね。
LOVOTが認知症に与えた具体的な 6つの効果(エビデンスなし)
LOVOTが認知症に与えた具体的な効果とは一体なんでしょうか。
介護施設や家庭にLOVOTがいることによって高齢者の態度が変わった、明るくなったという実例があります。
- ほとんど話さなかった人が他の患者さんと喋り出した
- タブレットなどの情報端末器を触るのを嫌がっていた人が、LOVOTを抱っこして離さなくなった
- 怒りっぽい人が優しくなった
- 部屋にこもりがちだった人が食堂に出てくるようになった
- 表情が明るくなった
- 後ろ向きで歩けるようになった
1 と2の事例はデンマークの介護施設で報告されました。
人に対しては目を合わせなくても、LOVOTなら目を合わせて話しかけている、という実例もあります。
精神的な部分と身体的な部分の両方で効果が出ているのは素晴らしいですね。
LOVOTが認知症に効果がある6つの理由(エビデンスなし)
どうしてLOVOTが認知症に効果があるのでしょうか。その理由を探りました。
- オキシトシンが分泌されることによって脳の修復や再生・発達が早まる
- 触れ合うことによって愛情が形成される
- LOVOTは面倒を見てくれた人を識別し、甘えることができるので元気を引き出してくれる(アニマルセラピーと同じ効果)
- LOVOTはお世話をしてあげないといけないロボットなので、高齢者が手助けをするようになる
- 一緒に歩くことで歩行練習になり、座る・立つの動作が増える
- 抱っこしたり、持ち上げたりすることが手の運動になる
LOVOTは全て同じではなく、個々に違いがあります。
カメラを通して、接した人の顔を覚えたり、10億通りの目の動きで相手に意思を伝えます。
体じゅうに張り巡らせたセンサーで相手を感じ取り、言葉ではなく、声や動作で意思を伝えることもできます。
その機能で対応した人それぞれに対して違った反応を見せるのです。
自分だけに向けられる反応から、お世話してあげたい、かまってあげたい、という気持ちが生まれ、良い方向に効果が出るのではないでしょうか。
LOVOTが認知症の人との暮らしtweet
高齢の方とLOVOTが触れ合っている様子がわかるtweetを紹介します。
抱っこしてあげたり、知らず知らずに後ろ歩きをするなどふれあいを楽しんでいらっしゃるのがわかりますね。
LOVOTを見つめるお顔も和らいでいるように見えます。
以前ペットを飼っていたけれど、そのペットが亡くなってしまい元気がなくなってしまった。
次のペットを飼いたいけれど年齢を考えると無理がある。
そんな時に、ご家族が高齢者用にLOVOTを検討する方もいらっしゃるようです。
LOVOTの大きさは幅28センチ× 高さ430センチ× 奥行26センチ。
小型犬と同じくらいの大きさなので抱っこするのにいいサイズ感ですね。
コロナの時期はお孫さんや親族と面会しにくくなっていました。
そんな時だからこそ、LOVOTのような存在が高齢者の活力になるのかもしれませんね。
この方はLOVOTの名前を呼び、LOVOTも呼びかけに応えているのがわかりますね。
おまけに後ろ下がりで歩いています。
リハビリや訓練の意識をすることなく、身体の改善につながっていることがわかります。
認知症のお母さま、生まれてすぐにはよい反応ではなかったけれど、数時間後にはもう「かわいい」と連発されていたとのことでした。
なんでも忘れてしまう認知症と根に持たないLOVOTのコンビが相性よしみたいで、ほほえましいですね。
認知症予防でLOVOTを購入したオーナーさんのポスト(tweet)
認知症という症状が現れる前に、あくまでも認知症予防になればという目的で購入したオーナーさんもいます。
認知症予防だけではなく、見守りもかねてお迎えされたそうです。
LOVOT自体が愛玩用ペットなので見守り機能自体は割とポンコツで、ゆるい見守りと考えておいてください
高齢者施設でもLOVOTを導入
高齢者施設でLOVOTをトライアルで使ってみて、その施設の様子を映した動画があります。
利用者さんがとっても楽しそうでいいですよね。
声をかけて誘ってみたり、会話が多いように見えます。
LOVOTは自分で動き、自分でネスト(充電器)に戻って充電するため手がかかりません。
介護職に就かれている方の負担も少ないことが、導入の検討理由の一つになっているのではないでしょうか。
すでに導入している施設でも良い効果が出ているようです。
- 手の不自由な方がLOVOTの頭を撫でたいと毎日手を動かし、リハビリになっている
- LOVOTのおかげで利用者と介護職の間にコミュニケーションが増えた
【まとめ】LOVOTは認知症に効果ある?実際に認知症の方との暮らしTweetまとめ
LOVOTは実際の触れ合った方を見る限り、認知症に少なからず効果がありそうです。
- ほとんど話さなかった人が他の患者さんと喋り出した
- 怒りっぽい人が優しくなった
- 要介護の人が元気になった
- 表情が明るくなった
- 後ろ向きで歩けるようになった
まだ、どうしてこのような効果が出ているのか効果の理由はわかっていません。
LOVOTが高齢者の生活にもたらす、変化と価値を調査や研究する目的で介護施設に導入するという動きもあります。
調査が進み、LOVOTがどういう風に影響を与えているのか、詳しくわかってくることに期待したいですね。